秋田藤夫先生、鈴木隆広先生を講師にお招きし「温泉塾」開催しました。
秋田先生からは「温泉とは何ぞや?」という根幹のお話をお伺いしました。
火山性、非火山性それぞれの温泉の成り立ち、泉質、分布。
皆さんの地道な調査観測で地域の特性などが分かる。
北海道は温泉王国と言われているが、面積比率で言うと実は九州の方湧出量が多いとか・・・
これは、北海道の地質構造の多様性の為。
そして、火山と温泉の関係。
地質研究所でも雌阿寒岳周辺地区の温泉を長期間調査観測されていますが、
そのデータから、噴火前後朗かな変化見られるとの事。
こうしたデータの蓄積で、いずれは温泉からも火山予知が可能になるかも?
一方、鈴木先生は温泉を科学して下さいました。
まずは、各温泉に表示を義務ずけられている温泉分析書にはどの様な事が書かれているかのお話。
そして、十勝川、阿寒湖、雌阿寒それぞれの温泉水を使って、
PHの違いをリトマス試験紙や試薬を使って実験。
言葉では分かったつもりでも、こうして見ると違いがはっきり分かります。
興味深かったのは、硫黄泉や炭酸泉が何故療養泉と言われているかと言う事。
このタイプの温泉は皮膚呼吸がしずらいらしい。いわゆる皮膚が酸欠状態になる。
その為、体内で血の巡りが良くなり、代謝が促進される。
そして、塩化物温泉は別名は「熱の湯」
これは塩分が毛穴をふさぎ、汗がでずらくなる事で、
身体の中がぽかぽかするののだそうです。ふむふむ。
今回の講義の一番のワードは「コロイド」
温泉が何故白濁して見えるのか?
もちろん酸化や泉温など様々な要因はありますが、
温泉水に含まれる成分・・・例えば湯の花等がお湯に溶けずにある状態、
コロイドという現象。これも一つの要因。
大きな塊になれば湯の花として見えるし、細かく湯の中に溶けるかのようになると白濁して見える。
アバウトな認識ですみません。
そしてそれは、オンネトーやポンマチネシリ青沼にも言える現象。
成分の溶けだし方、光の当たり方であの様な美しい色合いになるんだ・・・
午後からは実地観測。
まずは、雌阿寒温泉の湯元へ。
ここで、地質研の皆さんが普段使っている簡易観測用の機器を用いて、PHや成分総計を測ってみる。
実際に見た湯元は???だと思いますが、
元はこんな感じでした。
かなり埋め立てして今があります。
その後鉄鉱石跡の錦沼を見て、オンネトー湯の滝へ。
お天気にも恵まれ、ゆっくりお散歩気分。
あっと言う間に到着。
周辺の緑がとびきり美しい!!
湯の滝の実地観測を終え、温泉入浴。
温泉のお話を聞いた後の入浴は如何でしたでしょうか?
今回の温泉塾も、私自身かなりお勉強させて頂きました。
楽しかった〜〜〜
講師を勤めて下さった、秋田先生、鈴木先生。
そして参加者の皆様。
ありがとうございました。
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